2007年8月22日水曜日

◆想夫恋の焼きそば 

 福岡出身の私は年に2回は帰郷するのですが、毎回どうしても食べずにはいられないものの一つに想夫恋の焼きそばがあります。 秘伝のソースにあえて焦げ目をつけた生麺の歯ごたえが最高の相性で、焼きそばで50年やってきた重みを感じる味わいです。
 この想夫恋の焼きそば、おいしいことは間違いないのですが、焼きそば1パイ840円、大盛は1000円強と結構なお値段です。焼きそばと聞いて夜店の焼きそばやインスタントのUFOなどをイメージすると考えられないですね。いくら美味いからといって、なぜこんな高い焼きそばが長年人気を保っているのでしょうか。ひとつには地域に根ざした地道な店舗運営にその秘訣があると思います。想夫恋の多くの店が家族経営で、九州でも田舎の方にあり、地元の家族連れのお客さんが多いようです。私がよく行く店では店主や奥さんが家族連れのお客さんに明るく話しかけ、とても穏やかで懐かしいような雰囲気を作っています。(焼きそばを焼くにおい、落ち着いた座敷のテーブル席、テレビの甲子園中継・・・)こうした空間であの美味しい焼きそばを家族で楽しく味わった子供が大きくなって、今度は自分の子供を連れてまたあの焼きそばを食べに来ます。私のように。逆に都会近くの住宅街などにある店ではこういった雰囲気はなく、そういった店はやはりお昼時のお客さんも少なく、苦戦しているように見えます。私が想夫恋に行く度に感じる「郷愁」のような感情をいかに多くのお客さまに感じていていただくか、その仕掛け作りが長年愛される商品の秘訣なのだと思います。
次回は同じテーマで別のお店について書いてみたいと思います。

0 件のコメント: